大阪府立住吉高等学校同窓会

| ご利用について | よくある質問 | お問い合わせ | 個人情報の取扱について | 同窓会館 スケジュール |

| 登録するには |

メニュー

事務局からのお知らせ

各期だより

クラブだより

会員からのお知らせ

東京同窓会コーナー

有志の会だより

高校からのお知らせ

特派員通信

リンク集

創立80周年記念会

事務局からのお知らせ

« 一覧へ戻る

第10回北畠サロン講演おどろきの自然漁場  こんなにいる 「大阪湾の魚」概要 講師 森 政次 氏 (高21期)

[ 2017-01-07 ]

おどろきの自然漁場  こんなにいる 「大阪湾の魚」


大阪・泉州広域水産業再生委員会 

森 政次 氏(高21期)

日時 平成28年12月3日(土)

大阪府農林部水産課に永らくお勤めで、ご退職後、現在は大阪・泉州広域水産業再生委員会事務局にお勤めの森政次氏から、「大阪湾の魚」と題して、豊富な経験を基に詳しいお話を伺いました。

現在の大阪湾の状態は、淀川、大和川などの河川からの流れ込みで、東半分は浅く(10〜20m)、西側、南側は明石海峡、紀淡海峡からの強い潮流で深く(〜100m)なっています。潮流の変化で湾内の流れの方向が一変します。(瀬戸内海方向と太平洋方向)。大阪湾は豊富な栄養分に恵まれ、古くから「魚庭(なにわ)の海」あるいは「チヌ(=クロダイ)の海」と呼ばれています。

魚資源の動向としては、「マイワシ」を例にとれば、最大時の1982年大阪湾の漁獲量は約7万トンでしたが、現在は約100トンと激減し、代わって「カタクチイワシ」が8000トンと最も多く獲れています。大阪湾の漁獲量は減ってきていますが、それでもなお瀬戸内海各地(広島湾や播磨灘など)に比べて、単位面積当たりの漁獲量は多く、日本でも1、2を争う好漁場と言えます。

魚などの漁業生物が大阪湾をどう利用しているかという点で分類すれば、メバルやカレイなどの「定住種」と「入り込み種」とに分かれます。後者には、産卵のためにやってくるもの(サワラ)やプランクトンを食べにやってくるもの(マイワシ、カタクチイワシ、イカナゴ、アナゴ)、あるいは間違って黒潮から迷い込むもの(サンマ)などがあります。昨今の温暖化の影響で、たまにクロマグロや猛毒のヒョウモンダコも獲れることがあります。

大阪湾内での比較的規模の大きな漁法といえば、(1)まき網、(2)船びき網、(3)底びき網、(4)刺網、などがあると紹介されました。(1)は巾着網ともいわれ、2隻の網船で包囲し(長さ1km、深さ30m)、網のすそを絞り込んで漁獲(カタクチイワシ、マイワシ、コノシロなど)。(2)はパッチ網とも言われ、2隻の漁船で目の細かい網をゆっくり曳いて漁獲(イカナゴ、イワシシラスなど)。(3)は湾底に潜んでいるものを漁獲(アナゴ、カレイ、エビ類、貝類など)。この漁獲量の増減で、湾の様子が判るといわれています。(4)は魚の通り道に網をしかけて刺さるのを漁獲(スズキ、カレイ、ヒラメなど)。

大阪湾を代表する魚として、森氏は以下の10種を挙げられました。
1. 春の風物詩として有名な「イカナゴ」
2. 桜の時に大阪湾に入る「マダイ」
3. 春の連休の時に紀淡海峡から大阪湾に入る回遊魚「サワラ」
(秋にもう一度、明石海峡から大阪湾に入る)
4. 泉州名物、唐揚げにする「ガッチョ」
5. 堺の沖が産卵地で初夏においしい「マコガレイ」
6. 関西の夏の風物詩として有名な天神祭のころの「ハモ」
7. 泉州では青ネギと醤油で食べる「アナゴ」
8. 秋に来遊して来る「アジ」
9. 秋から冬が旬の「アカシタ(イヌノシタ)」
10. 夏が旬の「キジハタ(アコウ)」
(夏のアコウは冬のトラフグと並び称される大阪湾で獲れる最高級魚)

大阪府栽培漁業センターでは、水資源の回復や維持のため、キジハタ、ヒラメ、マコガレイ、アカガイなどの生産/放流が行われています。

キジハタの稚魚が大阪湾に放流されます。成魚の30cmから40cm(最大60cm)になるのに10年程かかります。成魚は大きいのに卵は非常に小さく、従って仔魚(ジギョ)も小さく、その小さい仔魚のエサ(ワムシ(生物培養餌料))を作れるようになったのが成功の秘訣です。キジハタは卵管理の失敗、水撹拌コントロールの失敗、初期接餌の失敗など、克服すべき点が多くあり、卵から稚魚になるのに10%の生残率があれば成功とされると話されました。

1988年に最大10トン漁獲、2010年に大量放流(稚魚10万匹)開始、2015年漁獲量5トン予想と、急速な回復ぶりです。キジハタは放流場所から動かない魚で、大阪湾に居付く魚である点も有効で、「魚庭(なにわ)のアコウ」と銘打って、ブランド化を目指しているとのことです。

トラフグはサケと同様、生まれたところに戻る習性があり、1万匹放流して1000匹戻れば成功だそうです。歯が丈夫で他の魚を傷つけるので、ふ化して1か月後から、20〜30日に一度歯切り(下側、上側、下側と順に)する必要があるそうです。

講演の途中では、最近漁獲量の増えてきた大阪湾のマイワシは脂ののりが良く、築地に送られ、それを「築地のマイワシはやはり違う」と通ぶって喜ぶ大阪人がいるとユーモアたっぷりに話されたり、「キジハタは雄一匹が多くのメスを従えたハーレムを作り、その雄が死ぬと雌の中の一匹が雄になってハーレムを継承する」と興味深い生態を話されました。身近な魚の今まで知らなかった習性やおいしい食べ方まで、聴衆一同、皆耳をこらして聞き入った楽しい一時でした。

広報委員会 澤田正實

« 一覧へ戻る

ページの先頭へ

住吉高校同窓会事務局 〒545-0033 大阪府大阪市阿倍野区相生通1-15-1 北畠会館
TEL: 06-6661-9003 FAX: 06-6661-9090 MAIL: secretariat@sumiko-obog.net(@を小文字の@に変更して使ってください)

(C)SUMIYOSHI SENIOR HIGHSCHOOL Alumni association. All rights reserved.