大阪府立住吉高等学校同窓会

| ご利用について | よくある質問 | お問い合わせ | 個人情報の取扱について | 同窓会館 スケジュール |

| 登録するには |

メニュー

事務局からのお知らせ

各期だより

クラブだより

会員からのお知らせ

東京同窓会コーナー

有志の会だより

高校からのお知らせ

特派員通信

リンク集

創立80周年記念会

事務局からのお知らせ

« 一覧へ戻る

第11回「北畠サロン」文化講座が開催されました。広報委員会

[ 2017-02-15 ]

平成29年2月4日(土)14時から北畠会館1Fホールにおいて、第11回 「北畠サロン」文化講座が開催されました。

講師に作家のいしい しんじ氏(高36期)をお迎えし「みえない、きこえない、ことば」と題してご講演いただきました。

 いしい氏は、1984年に住吉高校をご卒業後、京都大学文学部仏文科へ進まれます。その後、株式会社リクルートへ入社され、紆余曲折を経て、作家活動に入られます。2003年に「麦ふみクーツェ」で坪田譲治文学賞を、2013年に「ある一日」で織田作之助賞を、2016年に「港、モンテビデオ」で肉の会文学賞、「悪声」で鮭児文学賞と河合隼雄物語賞をそれぞれ受賞されています。



 高校の卒業式の後、担任の先生に「二度と住高の門はくぐるな!」と言われ、未だに門はくぐられていないとのこと。どんな高校生活を過ごされていたのか…?

 高校2年の時にJazzにはまり、シャガールの絵を観てからは絵を描くことに興味を持ち、美術大学を受験するも不合格となり、高校卒業後はイラストレーター・グラフィックデザイナーとして有名な黒田征太郎氏のデザイン事務所でアルバイトをされます。アルバイトを始めて3か月が経った頃、その時の上司に「絵を描くよりも普通の大学へ行け。お前が将来何をするかわからないが、何かを始めるまでにいろいろなことをやっておくことが役に立つ」と言われたそうです。そして、関西から出ないのだったら「京都大学へ行け」と言われ、「『勉強』も経験のうちの一つ」とのアドバイスを実践されました。

 大学受験当時、森 毅氏(数学者・京都大名誉教授)が京都大学の入学判定をされていて、受験生の解答プロセスなども見て合否の判断をされていたそうで、いしい氏の答案を見て「こいつ、おもろそうやから採っといたらどうや」と言っていただいたそうです。
 株式会社リクルートの入社式では新入社員代表であいさつをされたのですが、そこはいしい氏、普通のあいさつをするはずがなく、チェッカーズの「涙のリクエスト」の替え歌「涙のリクルート」を熱唱されたそうです。

東京でサラリーマンをしつつ、興味の赴くまま、シーラカンスを釣りたいとコモロ諸島へ行き、ベルリンの壁崩壊後の東ヨーロッパ圏のアーティストたちがアムステルダムに集結していると聞きつけ、どんな雰囲気なのか見てみたいとアムステルダムへ行き、それぞれの滞在絵日記が編集者の目に留まり、講談社から出版されることになりました。

 そんなある日、体調不良になり、結果、会社を辞めることに。そして大阪の実家へ。そこで、幼いころに書いていた(描いていた)ものを収めた葛籠の中から、5歳の頃に書いた処女作(!)『台風』という作品を見つけ読み返し、30年かかってやっと『台風』にたどり着いた(戻ってきた)と思ったそうです。そしてここをスタート地点として、受けを狙って書くのではなく、自分の中から湧き出してくるものだけを書こうと、長編「ぶらんこ乗り」を書くことになったそうです。

 それから、三浦半島、信州松本、京都と居を移され、ご結婚もされますが、その土地土地で経験されたことから目を逸らさず、真摯に向き合い、特に「生きる」や「死」を自分の中に入れておかなければならないと学ばれたそうです。

 そこから、デザイン事務所のアルバイト先の上司に言われた「いろいろなことをやった方がよい」。その後に経験した中から得た「いろいろなことがあった方がよい。悲しいことも含め忘れてはいけない、大切にしなくてはいけない」。そしていろいろな人と繋がっているんだ(デザイン事務所時代の上司がアルバイトしていたBarの常連客で10年ぶりに東京で再会したり、リクルート時代の上司がミキハウス子育て総研株式会社の藤田社長だったり、京都の引っ越し先の元住人が知り合いだったことが判明したり…)ということを実感されたそうです。

 また、自分は溜め池のようなもので、いろいろなものが流れ込んできて、その支流の中からときどきびっくりするような宝物が流れ込んでくることがあるとのこと。小説を書くこと── 先が見えないので探っていくということをコツコツやっていると、楽しい驚きをもらうことがあるそうです。

自分は小説家になりたかったわけではなかった── 小説を書くことしか出来ないから、せめて毎日少しづつでも手を抜かないでやっていければ…と思っておられるとのこと。

実は、「二度と住高の門はくぐるな!」と言った担任は国語の先生で、今はその先生に「お前もこんな本を書くようになったんか」と言われてみたい。そして話しをしてみたいと今、ふと思いました…と話を括られました。

 今回、ご本人の略歴を通して経験し感じられたことをお話しいただきましたが、超然とした内容にあっという間の1時間半でした。この続きは、小説で、エッセーで、KBSラジオで、etc.…お楽しみください。

 尚、いしい氏はこの講演会後に36期の友人たちと住高の正門をくぐり、食堂や中庭を見て昔話に花を咲かせたことを追記いたします。

講演後はケーキとお茶で親睦を深め、散会となりました。

次回は4月1日(土)、大阪医薬品協会・国際提携アドバイザー 豊田 繁氏(高20期)に「タケプロン物語 ¬‐新薬づくりの人間ドラマ‐」と題してお話しいただきます。

広報委員会 杉原元美(高36期)

« 一覧へ戻る

ページの先頭へ

住吉高校同窓会事務局 〒545-0033 大阪府大阪市阿倍野区相生通1-15-1 北畠会館
TEL: 06-6661-9003 FAX: 06-6661-9090 MAIL: secretariat@sumiko-obog.net(@を小文字の@に変更して使ってください)

(C)SUMIYOSHI SENIOR HIGHSCHOOL Alumni association. All rights reserved.